顔の黄金比と三庭五眼、本当に万能なの?
最終更新: 2025-10-17 | 読了時間: 約10分
3行でまとめ
黄金比や三庭五眼は顔のバランスを測る古典的な基準ですが、万能ではありません。測定点（ランドマーク）を正確に検出し、理想比を「点」ではなく「許容帯」で捉えることが重要です。撮影条件を整えて複数回測定し、中央値で評価することで信頼性が高まります。
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黄金比が話題になる理由
黄金比や三庭五眼は美の基準として使われる古典的な理論。
顔の印象って、パーツ単体じゃなく「比率」や「バランス」で決まる部分が大きいですよね。そこでよく出てくるのが黄金比(約1:1.618)と三庭五眼。
この記事では、測定点(ランドマーク)の見方から理想比・許容帯の考え方まで、データと科学的な視点で見ていきましょう。黄金比は顔面偏差値診断で使われる評価軸の一つです。診断の全体像については、顔面偏差値の完全ガイドをご確認ください。
測定点(ランドマーク)って何?
顔の比率を測るには、目頭・鼻翼・口角などの基準点（ランドマーク）を正確に検出します。
顔の比率を測るには、まず「どこを基準にするか」を決めます。これが「ランドマーク」です。
水平方向なら、目頭・目尻・瞳孔中心・鼻翼・口角・オトガイ(顎先)。これらを結ぶことで、顔の横幅や各パーツ間の距離を測れます。
垂直方向なら、髪際→眉→鼻下→顎先といった区切り。解剖学的には、Nasion(鼻根点)・Pronasale(鼻尖点)・Subnasale(鼻下点)・Pogonion(オトガイ点)に相当します。
それと、顔の中心線。額の中央から鼻根、顎先を結ぶ線が、左右対称性を評価する基準になります。
AIはこれらのポイントを自動検出しますが、撮影角度や光の条件で精度が変わります。斜めから撮ったり、影が強かったりすると、正しい位置を捉えられないこともある。正確な測定のための撮影条件について詳しくは、撮影ガイドをご覧ください。
三庭五眼の要点
縦を三等分（三庭）、横を目の幅×5（五眼）で測る、中国古典の顔面バランス基準です。
三庭五眼は、中国の古典的な美の基準。数千年の歴史があって、今でも顔面分析に使われています。
三庭(縦のバランス)
顔を縦に三等分する考え方です。髪際から眉、眉から鼻下、鼻下から顎先が、だいたい同じ長さだと「整っている」とされます。
上庭(髪際〜眉)が長いと額が広く見えるし、下庭(鼻下〜顎先)が短いと顎が引っ込んで見える。三庭のバランスが取れていると、顔全体の印象がまとまります。
五眼(横のバランス)
顔の横幅を目の幅の5倍とする基準。左余白・左目・目間隔・右目・右余白が、おおよそ同じ幅という考え方です。
目間隔が狭いと窮屈、広いと間延びした印象になる。五眼のバランスが良いと、顔の横方向の調和が感じられます。
理想比と許容帯の考え方
理想比は「点」ではなく「帯」で捉え、0.1〜0.2程度の幅を許容します。
理想比は「目安」として使います。実務では、理想比を「点」じゃなく「帯」で捉えることが大事です。
顔長と顔幅の比は、例えば1:1.3〜1.4くらい。個体差があるので、ある程度の幅を許容します。
目間隔と目幅の比は、1.0±0.2くらいが許容範囲。つまり、目間隔が目幅の0.8倍〜1.2倍なら、バランスが取れているとみなせます。
鼻幅と目内間隔(両目の目頭間の距離)の比は1.0前後、口幅と目内間隔の比は1.2前後。これらも、0.1〜0.2くらいの許容帯で考えます。
AIは、理想比からのズレを連続量として評価します。少しずれたからって急激に評価が下がるわけじゃなく、ズレが大きくなるにつれて徐々にペナルティがかかる設計です。
注意点
角度・距離・光が変われば測定比率も変わるので、撮影条件は統一してください。
撮影条件の影響は無視できません。角度・距離・光が変われば、比率も変わります。斜めから撮れば左右の比率が歪むし、近距離なら広角歪みで鼻や輪郭が膨張します。測定のバラつきを最小化する方法については、精度と信頼性の記事で詳しく解説しています。
まとめ
撮影条件を整えて、複数回の再測定を。条件を固定して2〜3回撮影し、中央値を取る方が信頼性が高いです。黄金比は顔のバランスを測る一つの指標ですが、AIによる総合的な顔面バランス分析では、対称性・パーツ評価・全国順位なども組み合わせて評価されます。
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